公共事業

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公共事業(こうきょうじぎょう)とは、中央政府や地方公共団体が、市場による供給が望みにくい財・サービスを提供する事業のこと。一般には、サービス主眼の公益事業と区別される。


概観

インフラストラクチャー(社会資本)整備そのものの意味で用いられる(故に公共工事と同一視される)ことが多いが、本来は経済学及び政治学における概念である。市場経済のみでは供給が困難と考えられる不特定多数が利用する社会資本の整備を行うことにより、地域に直接的・間接的な経済波及効果を期待するものとされている。

直接的な経済効果としては、例えば建設需要による資材消費や、公共工事に携わる従事者の雇用を増大させる等の効果があるといわれ、間接的な経済効果としては、例えば交通網が整備されることにより物流が合理化され、あるいは都市基盤が整備されることで企業等の進出を促すなど、整備された社会資本が地域の経済活動の促進につながる等の効果が指摘されている。かつてのアメリカでのニューディール政策やドイツでの統制経済など、各地で景気低迷期に景気回復の効果があったこともあり、経済学者の間でも経済波及効果が高いといわれてきた。

日本に於いては高度経済成長に伴う社会資本の需要の高まりと、建設業に従事する人の労働力人口に占める割合が約1割と高かったことから、長い間景気・雇用対策として公共事業が好んで使われた。しかしながら、近年に於いては、後述のような様々な理由により公共事業をめぐり批判もある。

公共事業の動向

日本政府の一般歳出の公共事業関係費をみると、高度成長期には他の項目同様、名目数値ながらに年率10%以上のペースで増加を示した。ただ、政府の財政悪化から第2次橋本内閣時に削減が計画されたが、関係官庁や建設業界、社会資本整備が遅延することを懸念した地方の反発を受け、また景気の悪化により、改革は実現しなかった。その後、小渕内閣時には一転して景気てこ入れ策の一環として、地方に公共工事の上積みを求め、この時発行した地方債の償還が後に地方財政の悪化を招く結果の一つになったと言われている。2002年度(平成14年度)からは、改革を掲げた小泉内閣の一連の施策により、公共事業関係費は毎年減少を続けている。政府が2006年7月に閣議決定した「骨太の方針2006」に盛り込んだ歳出入改革案においても、今後5年間で1〜3%ずつ削減していく方針が明記されている。このため、現在公共事業費はピーク時の半分に減少し、今なお減少傾向にある。

代表的な公共事業

道路整備
港湾整備
空港整備
鉄道整備
治山・治水事業
農地整備事業
土地区画整理事業
上水道・下水道整備
通信網整備
各種公共施設整備(多目的ホール・博物館・図書館・運動施設・公園・庁舎など)
このうち建築物は俗に「箱物」と呼ばれることがある。


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